福島市の中心街にあり、陰陽師・安倍晴明が豊受比売大神(とようけひめのかみ)を勧請したのが始まりとされている神社。
厄除け、子授け、安産、商売繁盛などにご利益があるそうです。
地元では「おいなりさん」との愛称で親しまれ、今年、御鎮座より1035年目を迎えました。
今回は、古くよりこの地を見守り続けている歴史ある神社「福島稲荷神社」のご紹介です。
福島市の総鎮守
福島駅東口から徒歩12分。
駅から歩くとまず見えてくるのが西参道のヒノキの大鳥居。
街中の大通りに面し、交通量が多いところにもかかわらず、境内に一歩足を踏み入れると、ここだけ静かな時が流れ、背筋が伸び気持ちがスーッと洗われるようです。
西参道の鳥居をくぐるとさらに大鳥居があります。
こちらは南参道の大鳥居。
雲一つない青空にヒノキの大鳥居が映えますね。
これらの2基の鳥居は大正9年、明治神宮御鎮座の際建立された由緒ある東・西外玉垣鳥居。明治神宮の格別の計らいにより、昭和41年にこちらの地へ移築されたそうです。
歴史を知るとよりいっそう、神々しさを感じますね。
写真の左側に見えるのが手水舎。
現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、ひしゃくはなく、近づくと自動で水が流れます。
細やかなところにまで感染対策が行き届いておりとても安心です。
心身のお清めを終えて振り向くと、重厚感のある社殿のお見えです。
周りを木々が囲い、おごそかな雰囲気を漂わせ、とても街中にあるとは思いませんよね。
ここから社殿を見つめていると気持ちが穏やかになり、新たなパワーをいただける感じがします。
人生の節目に訪れるこの場所
私自身、学生の頃から合格祈願・学業成就を願い、たびたび訪れていました。
大人になり就職や結婚を経て、子宝に恵まれ、安産祈願もご祈祷いただきました。
子どもたちのお宮参り、七五三詣りなど。
家族の人生の節目を見守っていただいています。
訪れたこの日も家族の健康を願い、参拝させていただきました。
ちょうど七五三のシーズンということもあり、晴れ着姿のかわいいお子様連れのご家族もご祈祷にいらっしゃいました。
境内にはこのようなスポットもありました。
四季折々の参拝と共に、お子さまの成長を感じられるステキな場所となっています。
境内には参拝者用の駐車場があり、七五三の晴れ着や下駄を履いた小さなお子さまでも安心して参拝ができます。また、混雑時には近くの有料駐車場も利用できます。
神社東側入り口には社務所があり、こちらでご祈祷の受付、御朱印やお守りをいただくことができます。
特産物である「モモ」にちなんだかわいらしいフォルムの「魔除けの桃守り」や、福島競馬場と共存共栄してきたこの地ならではの「競馬勝守り」など、めずらしいお守りもありました。
福島を代表する祭り「秋の例大祭」
一年間の祭礼で最も盛大なものが、300年以上も昔から養蚕・五穀の豊作に感謝し、また翌年の豊作を願い、町をあげて行われてきた秋の例大祭。
例年、スポーツの日を最終日として3日間開催されています。
神社周辺にはお化け屋敷や射的など、200近い露店が並びにぎわいます。
近年は、コロナ対策のため規模縮小となりながらも、各町内会からは山車がくり出され、太鼓や笛の音、子どもたちの掛け声が響き渡ります。
街全体が活気あふれるお祭りムードとなり、多くの人々が楽しみにしている福島を代表するお祭りの一つです。
私も小さい頃から家族や友達と行くことが本当に楽しみでした。
今年は残念ながら行くことはできませんでしたが、かすかに聞こえてきた太鼓の音に行きたい気持ちがウズウズしてしまいました。
来年は、子どもたちと一緒に楽しみたいです。
歴史ある見どころ
境内には他にも、
福島市最古の木造建造物。
あの聖徳太子を神社としてお祀りしているのは全国的にも珍しい神社。
栃木県鹿沼市の古峯神社の御分社の火伏せの神として信仰されている「古峯神社」など、お伝えしきれない歴史ある見どころがたくさんありました。
ぜひ、みなさまも探してみてください。
これまでも何度も訪れていた私ですが、
今回あらためてじっくりと散策し、知らなかった歴史に触れ、感慨深いひとときでした。
各ご祈祷のスケジュールやお知らせは、公式ホームページやインスタグラムで配信しています。
これから年末年始の挨拶で神社を訪れる機会もあるかと思います。
ぜひ、みなさまも福島稲荷神社、1000年の歴史に触れてみてはいかがでしょうか?
福島稲荷神社
住所:福島県福島市宮町1−29
アクセス:JR福島駅東口より徒歩12分
福島駅東口バスプール9番ポールから
福島交通市内循環ももりんバス(100円バス)が10分から20分間隔で運行
電話番号:024-522-2702
受付時間:9:00-17:00