艶やかな色合いが魅力の漆芸「玉虫塗」や、青色が爽やかな松川だるまでおなじみの「仙台張子」など、さまざまな伝統工芸が息づく宮城。たくさんの工芸品のなかでも特に有名なのが「こけし」ではないでしょうか?
今回ご紹介する「玩愚庵こけし屋」は、伝統的なこけしとはひと味違ったキュートなルックスのこけしを手がける工房兼ショップ。こけし店と聞くと、観光客や愛好家向けのように感じるかもしれませんが、こちらのお店は誰でも気軽に立ち寄り、楽しめる場所なんです。店内でおこなうこけしの絵付け体験は、家族や友だちと過ごす休日のアクティビティにぴったりですよ♪
巨大こけしがお出迎え♪秋保に佇む「玩愚庵こけし屋」
仙台の奥座敷として知られる秋保エリア。“温泉”や“観光地”といったイメージが強い秋保ですが、最近ではカフェにラーメン屋、ジェラート店など、話題のお店が続々とオープン。地元客からも注目を集めています。
そんな秋保で長年愛されているお店が「玩愚庵こけし屋」。JR仙台駅から車で30分ほど、伝統工芸を手がける工房が軒を連ねる「秋保工芸の里」の入り口にあるお店です。
お店を営むのは、こけし工人の鈴木明さん。祖父の代より受け継がれてきた作並系の伝統こけしとオリジナルの創作こけしを手がけています。
創作こけしを作るようになったのは鈴木さんの代から。形や表情など、伝統のものとは全く異なるこけしを手がけた背景には、「新しいことにチャレンジしなければ伝統は守れない」という想いがあったといいます。
そうした想いから生まれた創作こけしは、お雛様やハロウィンといったイベントをモチーフにしたものから、スイーツやフルーツに変身したこけしまで、種類豊富にラインアップ。若い女性を中心に人気を集め、今では「玩愚庵こけし屋といえばかわいいこけし!」と知られるまでになりました。
全部ほしくなる!キュートなこけしがずらり
ここで創作こけしの一部をご紹介します!
写真はスイーツシリーズのひとつ「パンケーキちゃん」。クリームの帽子をかぶったこけしは、3段重ねのパンケーキから抜き差しも可能です。
ふっくらとしたフォルムが魅力の「まめ大福ちゃん」も気になる一品。モダンなドット模様は黒豆をイメージしているのだとか。
さまざまな表情がそろう「ミニ百想こけし」も要チェック。自分に似たこけしを探すのも楽しいですよ。
創作こけしは手のひらに収まるコンパクトサイズ。インテリアになじみやすいのも魅力です。人気の商品は1人1点のみの購入をお願いすることもあるそう。複数お求めの場合は、お店の人に尋ねてみてくださいね。
子どもも大人も夢中になる!絵付け体験にチャレンジ
「玩愚庵こけし屋」では、こけしの絵付け体験もおこなっています。料金は1人1,000円。予約優先のため、あらかじめ電話をしておくとスムーズです。
ここからは気になる絵付け体験の詳細を、ママ友家族と体験したときの写真とあわせてご紹介します!
受付を終えたらまずは木地選び。大小さまざまな木地のなかから、1本を選びます。大きめの木地は表情や模様を描きやすいため、小さい子どもも挑戦しやすいですよ。
木地が決まったら早速絵付け!ではなく、一度どんなこけしにするかイメージ。そして紙に描いて練習します。慣れない筆での絵付け、なにより丸いフォルムのこけしに模様を描くのはなかなか思い通りにいかないもの。よりイメージに近づくよう、最初に紙で練習することが大事なのだとか。
たっぷり練習し、いよいよ絵付けのスタートです。
にぎやかにおしゃべりしていた子どもたちも、いざ絵付けが始まると急に無口に。ママたちの「こうしたらもっとかわいいかも!」という横やりもどこ吹く風。真剣な表情で描いていきます。
完成したら背中や底に名前と日付を書き、お店の人へ。ラッカーで仕上げてもらってできあがりです!
完成したこけしたちがこちら!
4~8歳の子ども7人が挑戦し、所要時間は約1時間。描いたこけしは力作ぞろいで、みんな大満足の仕上がりです。「またやりたい!」「次はお店に飾ってある大きいこけしを作りたい!」など、さっそく2回目の計画を立てていました。
伝統工芸と聞くとちょっと敷居が高いイメージがありますが、「玩愚庵こけし屋」を訪れればそんな印象は吹き飛ぶはず。休日に何をしようか迷ったとき、インテリアのアクセントになるアイテムを探しているときなど、ぜひ足を運んでみてください☆
玩愚庵こけし屋
住所:宮城県仙台市太白区秋保町湯元字上原54
アクセス:JR仙台駅から宮城交通バス「秋保温泉行き」に乗車、「秋保温泉湯元」下車、徒歩15分
TEL:022-398-2673
営業時間:9:00-17:00(こけしの絵付け体験の受付は15:30まで)
定休日:火曜日