縄文時代の遺跡!おゆみ野「有吉南貝塚」で歴史にふれよう

公園や住宅、道がきれいに整備され、暮らしやすいと人気のおゆみ野。
実は遺跡の宝庫といわれ、縄文時代から平安時代までさまざまな遺跡が見つかっているのをご存じですか?

今回紹介するのは、縄文時代の生活跡が今も残る有吉南貝塚です。

遺跡の大部分が公園として残されているので、今も当時の貝が見られますよ。
歴史好きの方は必見です♪

駅から10分、遺跡が残る公園

貝塚といえば、捨てられた貝が堆積してできた遺跡のこと。
土器や人間・動物の骨、装飾品が出土することも多く、当時の生活や文化を知ることができるとても貴重な場所とされています。

有吉南貝塚があるのは、鎌取駅から徒歩約10分ほどの場所。
現在は、有吉貝塚公園として親しまれています。

夏の終わりに、小学生の娘と訪問してみました。

丘のふもとには、公園の看板とスロープがあり、小さな遊具が3点ほど置いてあります。

地面をみると、さっそく石とは違う、何やら白いカケラがたくさん埋まっていることに気がつきました。

ちょうど持っていたプラスチックのフォークで掘ってみると、貝殻でした!

一部欠けていますが、いたるところに落ちています。

まだ公園に足を踏み入れて数歩でしたが、早くも研究者になった気分!
「これが縄文時代の貝かな?すごいね!」と親子で興奮してしまいました。

今も残る、縄文時代の貝殻

スロープをのぼると、有吉日枝神社と有吉南貝塚の看板がありました。

説明書きを読むと、有吉南貝塚は縄文時代中期の大規模な貝塚とありました。

神社の境内と公園のほとんどは、遺跡がそのままの状態で残されています。
それを示すように、この周辺の木々の下には、特にたくさんの貝のカケラを見ることができました。

この貝殻は、縄文人によって海から運び込まれてきたものだそうです。

当時のものというと、約4000~4500年前。
今も観察できることにびっくりです!

ほかにも平成8年~13年にかけておこなわれた調査では、有吉南貝塚で竪穴式住居やたき火跡、柱の穴などの跡などが見つかっているそうですよ。

四季折々の木々に囲まれる、ゆったりした広場

神社の反対側には、大きな草地広場が広がります。古墳の上に作られているので、周りより高台。おゆみ野エリアを一望できます。

木があたりを囲むように茂っています。休憩できそうなテーブルつきのベンチもありました。

誰もいない広場には、葉がこすれる音と、夏の終わりを感じさせるヒグラシの声が響きます。
ときどき吹き抜ける風が気持ちよく、夕方のゆったりとした時間が流れていました。

散策すると、床一面に落ちている栗や、イチョウやモミジの木を発見しました。

秋が深まってきたら、とてもステキな光景が見られることでしょうね。

また口コミをみると、春はさくらの名所でもあり、ピクニックに訪れる方も多いそうです。

四季折々の木があるので、何度も足を運びたくなりますね♪

歴史に親しむ楽しい時間♪

丘のふもとの通りには、おゆみ野の遺跡を紹介する3枚のパネルがあります。

1枚目はおゆみ野で出土したものを紹介する、遺跡まっぷ。
おゆみ野に残る、古墳群や遺跡の多さを確認できますね。

有吉南貝塚では、イルカのあご骨製の腰飾りが出土しています。

次に、人形塚古墳の紹介です。

3枚目には、遺跡の調査風景などが紹介されていました。

よくみると、ここ有吉南貝塚では、人骨も見つかっているとのこと。

パネルを見た娘は「ここに骨があったの!?ギャーッ!」と思わず悲鳴をあげていました。しかし教科書でみた貝塚を身近に感じる、いい機会になったようですよ。

たくさんの貝殻が今も残る、有吉南貝塚。
現在は縄文時代の生活に思いをはせながら、ゆったりと過ごせる公園になっています。

約200m北には有吉北貝塚(現在のおゆみ野さくら公園)がありますので、合わせて足を運ぶのもおすすめです。
みなさん、ぜひ行ってみてくださいね。

有吉南貝塚(有吉貝塚公園)
住所:千葉県千葉市緑区おゆみ野中央5-2-3
アクセス:JR外房線「鎌取駅」から徒歩約10分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。