成田といえばうなぎ!夏といえば土用の丑の日!土用の丑の日といえばやっぱりうなぎ!
ということで、成田市に数あるうなぎの名店の中から、成田山公園の池のほとりにあるお店、「名取亭(なとりてい)」をご紹介したいと思います。
成田山でうなぎが有名なのはなぜ?
成田市でこれほどまでうなぎが有名となった由来は、その昔、印旛沼(いんばぬま)で捕れる栄養満点のうなぎを成田山の参拝者に向けて多くの旅館や料亭が振る舞ったことがきっかけなのだそうです。
成田市公式マスコットのうなりくんも、実はうなぎと飛行機をモチーフとしたキャラクターで、市のシンボル的存在である成田国際空港をイメージした飛行機とともにデザインされるほど、うなぎは成田市民にとって大切な名物なのです!
成田市公園の池のほとり「名取亭」
今でも成田山参道を中心に、市内には多くの老舗うなぎ屋さんが建ち並んでいます。
その歴々たる名店の数々から今回ご紹介するのはこちら!
大正九年創業、令和二年に百周年を迎えたという「名取亭」さん。
「名取亭」は成田山参道ではなく、成田山新勝寺の境内をさらに奥に進んだ成田山公園の池のほとりにあります。大正九年創業時からこの場所で、お店の建屋もほぼそのままに営業されているとのこと。
成田山新勝寺の参拝をして、季節折々に梅や紅葉などのうつくしい樹々が繁る公園をゆったりと散策して向かうもよし、車で新勝寺の裏手から専用駐車場へ直接向かうこともできます。
著名人からも愛されてきたお店
「名取亭」はうなぎ料理をメインに川魚料理、天ぷら、さらには甘味処としても人気のお店です。
池の錦鯉にあげるエサが買えるのも、池のほとりにある「名取亭」ならではの少し面白いポイントですよ。
落語界や歌舞伎界の名家も御用達というその店構えは、由緒ある歴史を感じますが、入り口にはお子様用のかわいいスリッパがたくさんあり、子ども連れだとなんとなく敷居が高く感じるうなぎ屋さんでも、こちらは歓迎してくれている安心感があります。
良い子のみなさん!もちろん、騒いだり走り回ったり、他のお客様へのご配慮を忘れちゃダメですよ!
入ってすぐのところには著名な方のサインもたくさんありました。
美しい庭園を眺めることのできるお座敷席
今回予約させていただいたのはお座敷席です。
他にも掘りごたつのお席や大人数のお客様用であろう広々とした宴会席もありました。
席へ向かうまでの店内も、磨き抜かれた木の廊下、昔なつかしい日本家屋の香り、澄んだ水面のごとく拭きあげられたガラス窓など、老舗の粋と風情を感じます。
お庭は風流な和のわびさびを感じる庭園でした。
樹齢のありそうな梅の樹は、初春にはそれはそれはきれいに花が咲いているのでしょう。
ふわりと薫る至福のうな重
うなぎ料理は白焼きや蒲焼き、お重に肝焼きなど、どれもこれも絶品と評判です。
季節メニューや、鯉の洗い、鯉こくや湯葉刺しなどの一品料理、天ぷらや刺身の定食もありますが、今回は私は心に決めてきたものがありましたので、迷わずそちらをお願いしました。
うな重!「名取亭」の取材を決めた時からこのお重の蓋を外す瞬間をどれだけ待ち望んでいたことか。
お重が縦なのは、この時なんと通常二枚のうなぎの蒲焼きを三枚に増量中だったので、「見栄えよく召し上がっていただけるよう、縦に置かせていただきますね」とお声を添えてくださいました。
香り立つ肝吸い、手抜きのないお漬け物とお通し、そして何よりこのかがやくうなぎ…。
お母さん、生んでくれてありがとう。私は今、幸せです。
箸を入れればふわりとうなぎの香ばしい薫りが立ち上ぼり、やわらかくふんわりと蒸された身と、かりりと焼かれた食感。お米とタレの上質さ。
私は今、幸せです!!
成田山の井戸水からつくる水信玄餅
至福の尽きない食後の余韻のなか、いただく甘味は成田市内では珍しい水信玄餅。
成田山の井戸水からつくる特製の水信玄餅はうなぎと並ぶ「名取亭」のもうひとつの名物です。
この涼しげでつややかな、お盆を寄せれば静かにふるりとふるえる水信玄餅。
見ただけでもおいしいとわかります。
水信玄餅は初めていただいたのですが、くず餅もよりもさらりとして寒天よりもなめらかな食感に、きな粉と黒みつが絡み、つるりとのどをすべり落ちていきます。水そのものが雑味なくおいしいものでなければできない甘味ですね。
あぁ、幸せなひとときでした。
みなさんも成田市の「名取亭」でぜひ至福の時間をお過ごしくださいね!
名取亭
住所:千葉県成田市寺台575
アクセス:
JR成田駅東口 徒歩20分
京成本線京成成田駅中央口 徒歩20分
専用駐車場:有り 100台
電話番号:0476-22-0355
営業時間:11:00-15:00
定休日:なし
※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。訪問時は事前に店舗に確認ください。