人と人、人と自然をつなぐ蔵。四街道市吉岡「蔵の図書館」

今回ご紹介するのは、四街道市吉岡地区にある、民間図書館「蔵の図書館」です。

自然豊かな里山に、「築130年の蔵を改装した図書館がある」というのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

その中でも、

  • 「吉岡にある里山って?」
  • 「誰が何のために、民間図書館を?」

といった疑問を、お持ちになる方がいらっしゃるかもしれませんね。

そんなみなさまのために、本記事にて、四街道市吉岡の里山にある、「蔵の図書館」について詳しくお伝えしていこうと思います。

吉岡地区に残る、自然豊かな里山って?

  • 「吉岡にある里山って?」

里山とは、人と自然が共に生きる山や森林のことです。
人が手を加えることで豊かな自然が保たれ、動植物が暮らしやすい環境になっています。

そのため、小道が自然を分けるように続き、鳥のさえずりや小川のせせらぎが響きます。
畑では地域の方々が農作業をする姿も見られる、そんな温もりのある場所です。

そんな自然の中にひっそりと佇むのが、今回ご紹介する「蔵の図書館」です。

里山を進んでいくと民家の入り口に「蔵の図書館」という案内を見つけることができるでしょう。

明治時代にタイムスリップ? 約140歳の蔵

小道を奥に進んでいくと、こちら約140歳の「蔵の図書館」がお出迎えしてくれます。
歴史を感じさせる蔵が、周囲の自然と一体となり、温かな雰囲気を醸し出しています。

  • 「誰が何のために、民間図書館を?」


この図書館の案は2016年、里山の保全活動している地域の方々と、
小さいお子さまを持つ、ママさんたちとの出会いから生まれたそうです。

「人と里山をつなげる、人と人をつなげる」そんな場があったら。
という思いから、この魅力的な蔵に白羽の矢が立ったようです。

2017年4月にオープンしたこの「蔵の図書館」は、今年2025年4月で、まる8年になるそうです。

明治時代からの歴史を感じる重厚な蔵

蔵は1つではなく、2つ並んでいます。
民家の敷地にお邪魔して、左側が蔵の図書館となります。

これらの蔵はもともと、米や穀物を貯蔵していたとのこと。

田畑が広がる里山では、昔から稲作が盛んであることから、納得です。

では、中に入ってみましょう!

玄関で靴を脱いで、スリッパに履き替え中に入ります。
2階が図書館です。

案内にもありますが、階段の途中には梁がありますので、頭上には注意してくださいね。

昔の思い出に包まれるような温かな空間!

こちらが蔵の図書館です。
時がゆっくりと流れているかのような、温かい雰囲気が漂っていますね。

訪れた方々は、思い思いに本を手に取って、楽しんでいるようすが見られました。
時間を忘れて、静かにゆったりと過ごせるステキな空間です。

こちらにある本は全て寄贈された蔵書とのこと。
2025年現在では、約3200冊の蔵書があるそうです。

たくさんあるので、どんな本があるのか、雰囲気だけでもお伝えしていこうと思います。

様々なニーズに応える、ジャンルがそろう蔵書たち

こちらは、大人向けの蔵書コーナーです。

寄贈された本なので、話題になった本など、図書館では手に入らない本が見つかるのも魅力の一つとか。

ふと手にとった本との出会いが、人生を変えるってことありますね。
そう思うとワクワクしてきます。

この本を寄贈してくださった方々が、どんな思いでこの本を購入したのか、どんな学びがあったのかを想像するのも楽しいかもしれません。

こちらは児童書小説です。
小学生から高校生まで、楽しめる本が集まっています。

こちらは絵本。
「2月なので、ニャーニャーの猫の本を集めてみました」とおっしゃっていました。
訪れる人々を楽しませてくださる配慮が暖かいですね。

話題の絵本や、季節を感じられる絵本が並んでいます。
図鑑や歴史シリーズもありましたよ。

窓から差し込む光がポカポカとしていて、ソファーに座って絵本を読んでいたら、居眠りをしてしまいそうなくらい心地よい居場所です。

こちらで、何時間も過ごす子がいたとか。
時計がないので、時間を忘れてのんびりしてしまうのもうなずけます。

こちらにある本は、3冊まで借りることができるそうです。

お借りした本には、本を寄贈されたオーナーさんの思いが伝わるメッセージがあり、
感想を書くカードが入っていました。

「人と人をつなげたい」「人の温かさを感じてもらいたい」という蔵の図書館、館長さんの想いが形になっています。

返却は蔵の図書館、または、四街道市立図書館の「蔵の図書館の返却ボックス」に返却くださいと。
詳しいことは、お借りする際、館長さんに聞いてみてくださいね。

図書館だけじゃない!蔵の図書館が催すさまざまなイベント

蔵の図書館では、さまざまなイベントも開催しています。

  • 四街道市立図書館・ベビールームに出向いて、蔵の絵本で過ごす「旅する蔵の図書館」
  • 古本の店舗が並ぶ、秋祭り「一箱古本市」
  • 大人の読み聞かせCAFÉ

など。

大人の読み聞かせCAFÉは、コーヒーを飲みながら、ゆったりと読み聞かせをしていただけるそうで、参加してみたいなと思いました。

蔵の図書館、読書アドバイザーの安井さんが、担当されている読み聞かせなので、
聞きごたえがありそうですね。

イベントはインスタ、Facebookなどで、日程と内容を確認できます。
ぜひ、フォローしてみてくださいね。

里山保全活動、Y・Y・NOWSONによるイベントも満載!

こちらは、蔵の図書館がある里山の保全活動をされているY・Y・NOWSON
(よつかいどう・よしおか・今どき農村)がイベントを行うエリアです。

市内外からの農村体験や、不登校支援など、さまざまなイベントが行われているとのこと。

この日は、地域の方が火をおこして子ども達と、何か料理をしている様子でした。

自然の中で過ごすことで、子どもの心身の発達や社会性、創造性が育まれ、健やかな成長が期待できそうです。

同じエリアにあるこのツリーハウス。
子どもたちにはたまらない魅力ですね。

大人でもツリーハウスから見る景色を見てみたいものです。

最後に駐車場の案内です。
里山Y・Y・NOWSONには、無料の駐車場が設けられています。
10台程度、車を停められるスペースがあるのではないでしょうか。

蔵の図書館を訪れる際にも利用できますので、安心してお越しください。

蔵の図書館は、人と人がつながる心温まるみんなの居場所!

蔵の図書館は、自然に囲まれた歴史ある蔵で、心温まるひとときを過ごせる場所です。

子どもだけでなく、大人も楽しめる、懐かしくであったかいそんな図書館です。

オープンは第2.4日曜日とその翌日の10:00-15:00と限られていますが、
ぜひ、里山の散策を楽しみながら訪れてみてくださいね。

この時期は、春の伊吹を感じることができますよ!

蔵の図書館
住所:千葉県四街道市吉岡49
アクセス:
・お車でのアクセス
国道51号線吉岡十字路から県道66号線を浜野方面約400m
木出城跡入口右折 約2分

・バスでのアクセス
JR千葉駅より
京成バス・千05<鶴沢町・公営住宅経由> 御成台車庫行 
 京成バス・千02<市営霊園・小倉団地経由> 御成台車庫行 
 御成台車庫下車→徒歩1.2km(15分)
JR都賀駅より
京成バス、つ01<鷹の台四丁目経由> 御成台車庫行
御成台車庫下車→徒歩1.2km(15分)

・電車でのアクセス:
千葉都市モノレール千城台駅より
京成バス、千05<鶴沢町・公営住宅経由> 御成台車庫行 
 京成バス、千02<市営霊園・小倉団地経由> 御成台車庫行 
 御成台車庫下車→徒歩1.2km(15分)

営業時間:第2.4日曜日とその翌日の10:00-15:00
※急にお休みになることも。Facebook, インスタグラムで確認を

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。