春本番を迎え、どこか気分もわくわくしてきますね。
暖かい陽気に草木も芽吹き始め、街には色とりどりの花々が咲き誇っています。
全国には本当にすばらしいお花見の名所がたくさんありますが、ここ郡山にもぜひ一度は訪れてみてほしいお花見の名所がたくさんあるんです。
郡山市の花見の名称といえば日本最古のソメイヨシノ約1,300本が咲き誇る「開成山」や約1,000本の桜並木がつづく「笹原川千本桜」、近郊でいうとお隣三春町の「滝桜」が有名ですが、近年新たなお花見の場所として人気が高まっているエリアがあります。
郡山市東部、中田町地区にある「花木団地」です。
花木団地は観光地として整備されているわけではなく、観賞用の花木を栽培しているエリアなのですが、最近新たなお花見スポットとして人気を集めています。
今回は新たな花の名所としてたくさんの人が訪れる「花木団地」をご紹介します。
郡山の桃源郷「花木団地」
郡山駅から東に車で約15分。普段は訪れないような穴場的場所にある花木団地。
道沿いを走っていると見えてきたのは一面に広がるピンク、白、黄色の色とりどりの景色。
郡山の桃源郷とも言われる「花木団地」は、昭和45年福島県の「花木集団産地育成事業」によって整備されました。
約25ヘクタールの広い敷地にソメイヨシノや彼岸桜などさまざまな桜の木が植えられているほか、モクレン、レンギョウ、梅、モモ、ボケ、ナンテン、サンゴミズキなど、なんと約25,000本もの春の花々があたり一面に咲き誇っています。
ここは花木の栽培地。しかし、その花木が咲き誇る様子が圧巻なので、いつしか訪れる人が多くなったスポットです。
観光地として整備されたわけではないので、駐車場や売店といったものはありません。(簡易トイレは設置されています)路上駐車になってしまいますが、地主さんたちのご好意で観覧できるようになっています。私が訪れた際も敷地内の畑で農作業をされている方たちがいらっしゃいました。
地主さんと挨拶をかわし、敷地内に入っていきます。
敷地内は区画がはっきりとしていて歩きやすいよう道が整備されています。
花木がじゅうたんのように一面に広がる景色や花木に囲まれているような景色など、見る角度によってさまざまな風景が見られます。
桃源郷といわれるだけあって、街の喧騒からはほど遠く静かでのどかな時間が流れていました。
中田町の知る人が知る桜の名所
福島県が誇る桜といえば、日本三大桜の一つにも数えられる「三春の滝桜」です。この三春の滝桜は樹齢1000年以上と推定される紅しだれ桜で、木としては初めて国の天然記念物に指定された名木です。
そして中田町は三春町と隣接し、滝桜の子孫といわれる紅しだれ桜が点在しているんです。
春になると樹齢約400年の「紅しだれ地蔵ザクラ」や樹齢350年の「不動桜」といった立派な一本木のしだれ桜をあちこちで見ることができ、県外からも多くの観光客が訪れます。
私が訪れたのは4月に入ってすぐでしたが、例年より花たちの開花が早く、すでに満開を迎えてしまっている花木もありました。今年は全国的にも桜の開花日が早かったようで、桜まつりが開催される場所では屋台の準備が間に合わないなんて声も聞こえました。
花木団地の景色もまた来年のお楽しみとなりますが、毎年見たくなるのが花木たちの魅力なのかもしれません。優しい春の陽ざしと花のほのかに甘い香りに包まれてのんびり散策コースにもってこいです。来年の春、ぜひ中田町の春の景色を見に来てみませんか。
花木団地
住所:福島県郡山市中田町高倉字池袋
アクセス:JR東北本線/水郡線「郡山駅」より車で15分
問い合わせ先:024⁻954⁻8922(郡山市観光協会)
花の見ごろ:4月中旬~下旬
駐車場:なし