なつかしい、おいしい。宮城野区にある「仙台駄がし本舗 日立家」

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毎日暑い日が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
暑さでちょっと疲れた心と体に、やさしい甘さがしみわたる。仙台には、昔ながらの駄菓子を今も守り続けるお店があります。

今回は、そんな地元の人にも観光客にも愛される「仙台駄菓子」の老舗店「日立家」さんをご紹介したいと思います。

やさしい味の仙台駄菓子

お店の扉を開けると、まず目に飛び込んでくるのは大きく掲げられた「日立家」さんの看板。年月を経た木の色合いから、長い歴史と伝統が感じられます。創業からなんと80年以上、みなさまから愛されてきました。

私がお邪魔したときは、ちょうどお菓子を製造している最中でした。作業場の窓越しから覗かせてもらうと、職人さんたちが1つ1つ丁寧に形を整え、手際よく仕上げていく姿が見られます。その真剣なまなざしと、一定のリズムで進む作業に、思わず時間を忘れて見入ってしまいました。まさに“手仕事の温もり”が詰まった駄菓子です。

私が取材したのは宮城野区にある本店ですが、アクセスが便利なエスパル仙台にもお店があり、買い物客や観光客でにぎわっています。

また、本店ではお菓子作り体験も実施しているとのこと。要予約ですが、観光客の方や職場体験で学生の方も訪れるそうです。

仙台駄菓子とは?

さて、そもそも仙台駄菓子とはなんでしょうか?歴史をさかのぼると、江戸時代までそのルーツがたどれます。当時仙台藩を治めていた「伊達政宗」は茶の湯にも精通しており、茶の文化と共にお菓子作りも盛んにおこなわれていたそうです。

もともと米どころであった仙台では、余った米を利用して駄菓子が作られ、庶民にも浸透していったといいます。

お菓子に使用される砂糖は黒砂糖を使用していたそう。当時、白砂糖は贅沢品として庶民は口にすることができなかったそうです。

そのため、素朴で自然な甘さと香ばしさが特徴です。名前こそ「仙台駄菓子」と呼ばれるようになったのは後年ですが、その可愛らしい見た目や豊富な種類は昔から人々に愛されてきました。

仙台駄菓子と仙台ここち、ずんだ餅、ゆべし

正面のショーケースには、伝統的な「仙台駄菓子」が並びます。仙台駄菓子は個数によって値段が異なり、14個入り1,100円〜60個入り7,700円の商品まで種類豊富にラインナップ。自分用のおやつはもちろん、お土産や贈答品にも最適ですね♪

使用している材料は米や麦、ごま、水あめ、黒糖など自然な素材。また、地元のものを出来るだけ使用し、そのほとんどが添加物、保存料なしなので子どもからお年寄りまで安心して食べることができます。

一方、駄菓子を現代風にアレンジした「仙台ここち」は現代に合わせた新感覚の駄菓子です。仙台駄菓子をベースにフルーツや地元食材、洋菓子の素材を取り入れています。一口サイズで食べやすく、色とりどりのデザインは見ているだけでも楽しい気分に。幅広い世代に喜ばれる、まさに”進化系駄菓子”ですね。

この商品が誕生した背景には「駄菓子=古い」というイメージを払拭したいという思いがあったとのこと。昔ながらの良さを残しながら、新しい味や形に挑戦する姿勢が、多くのファンを惹きつけています。

また、店内では仙台名物のずんだ餅や、もっちりとした食感が人気のゆべしも販売されています。駄菓子と一緒に、宮城ならではの味を楽しめるのもうれしいポイントです。

いつものセットを購入しました

帰り際、自分用に仙台駄菓子14個入を購入しました。

自宅で袋を開けた瞬間、黒糖の甘い香りがふわっと広がり、思わず笑顔に。噛むとほろりと崩れるもの、しっとりとしたもの、香ばしいごまが香るものなど、種類ごとに異なる食感と味わいに驚かされます。どれもなつかしく、素朴な魅力が詰まっていました。

また、箱もかわいらしいので小物入れとして、再利用するのもいいですね♪

駄菓子の説明書きも入っていました。説明書きを見ながらいただくのも楽しいですね。

ぜひ、みなさんも「仙台駄がし本舗 日立家」を訪れてみてください。
きっとあなたのお気に入り駄菓子が見つかるはずです♪

仙台駄がし本舗 日立家
住所:宮城県仙台市宮城野区小田原1丁目4-7
アクセス:JR仙石線「榴ヶ岡駅」から徒歩約18分
TEL:022-297-0525
営業時間:9:00-18:00
定休日:土日祝
※臨時休業する場合があります。最新情報は店舗にご連絡の上、ご確認ください

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。