出身地の味って、ときどきたまらなく恋しくなることがありますよね。
私は京都寄りの大阪出身なので、昆布だしが効いた、素材の味を活かした薄味のお料理に親しみがあります。
一方で、東北は全国でも群を抜いて、お料理の塩味が強いそうなんです。
きっと、寒冷な気候を乗り切るための古くからの知恵が根付いているんですね。
東北の味がいただけるお店のお料理も、いつもおいしく楽しんでいますが、慣れ親しんだ味が恋しくなることも…。
今回は、故郷の味が恋しくなった関西出身の人にはもちろん、和食が好きな人になら、誰にでもおすすめしたいお店をご紹介します。
京都のおばんざいランチがいただける、「おばんざい らくら」さんです。
京都の「おばんざい」がいただけるお店
みなさんは「おばんざい」とは何かご存じでしょうか。
おばんざいとは、京都の家庭で日常的にたべられているお惣菜のことを指します。
季節に応じた旬の食材で、素材の味を活かした味わいが特徴です。
「らくら」さんはご兄弟で営まれていて、お兄さまが京都でお料理の修行をしたのちに、仙台でお店を開かれたそうです。
京都に遊びにきたかのような雰囲気
「らくら」さんは、仙台駅より徒歩5分ほどの仙台銀座商店街の中にあります。
仙台銀座の昭和レトロな雰囲気に惹かれ、ふらふら~っと立ち寄ったところ、すてきなお店が目に留まったのが初めてお邪魔したきっかけです。
店頭のディスプレイに季節感があってすてきですよね。
お店は二階建てになっています。
階段をのぼって2階へと続く入り口は、お茶室の「にじり口(狭く低く造られた入り口)」を思わせる造りです。
入り口や、店内の装飾にも風情が感じられて、まるで京都に遊びにきた気分になります。
素材の味を活かしたおいしいお料理
そんな「らくら」さんのこの日のお昼のメニューは、赤魚の幽庵焼きでした。
パリッとした焼き目と、お醤油の香ばしい香りが食べる前からおいしさを主張しています。
わくわくしながらお箸を入れると、ほろっと崩れるふっくらした白身。
淡白な赤魚に、あまからい味付けがぴったりでごはんが進みます。
お味噌汁もいいあんばいでホッするお味です。
左の黒豆の炊いたん(関西ではお豆などを炊いたものを“炊いたん”と呼びます)も、右のなすの和え物もおいしいのですが、この日の私のお気に入りはコチラ。
冷製茶碗蒸しです。
つるっとなめらかな食感と、お口に広がるお出汁の風味がたまりません。
茶碗蒸しの上には、トマトの爽やかな餡がのっています。
少しずつ秋めいてきましたが、まだ暑さの残る日だったので冷たいさっぱり味がしみました。
ランチメニューは日替わりで、お値段は平日900円(税込)、土曜・祝日はデザートがついて1,050円(税込)です。
お食事だけでも十分満足なのですが、コーヒーとおいしいデザートもついています。
カラメルのパリっとした食感がたのしいクリームブリュレです。
バニラビーンズがたっぷり入ったカスタードが濃厚でおいしい。
満足度がさらにあがりました。
優しい和食が食べたくなったらぜひ!
「らくら」さんのお料理はひとつひとつ丁寧に作られているのが分かる、優しい味わいです。
素材の味を活かした和食がすきな人は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
おばんざい らくら
住所:〒980-0021宮城県仙台市青葉区中央3丁目10-3 (仙台銀座内)
アクセス:各線 仙台駅徒歩5分
JR仙石線あおば通駅徒歩4分
TEL:022-224-8380
営業時間:11:45‐13:30 (L.O 13:30)
18:00‐22:00 (L.O 22:00)
定休日:日曜日(祝日の場合は翌月曜日)